Takashi Kato

Language selector

Nissan ARIYA 乗車体験

横浜市に本社がある日産自動車の次世代電気自動車ARIYAが、コロナ禍に包まれているこの2020年7月15日にオンラインで発表されました。このARIYAはコンセプトカーとして長い期間銀座のショールームなどに展示されていたこのコネクテッドカーですが、8月1日から日産グローバル本社から300mほど離れたNissan Pavilionにて大々的に押し出されています。この施設は2020年10月23日までです。

5分にも満たない短い乗車時間

早速ARIYAの体験できたことについてお伝えしたいと思います。

感染症が蔓延しているこのご時世、展示物に触れることは推奨されておらず、後部座席に同伴者一人までの合計二人乗らせてもらい、運転席にいた日産の方にARIYAに搭載された技術について操作を見ながら説明を受けるにとどまりました。車のドアまで開けていただき、大変恐縮してしまいました。

この段階でもまだ開発途中なのか定かではありませんでしたが、車内インテリアの写真、動画の撮影は認められていませんでした。発表されている車体なので問題はないと思うのですが何故でしょう。

中央にあるフロアコンソールで無線充電

ARIYAは中型のアーバンSUVタイプですので車内やゆったりとしており、運転席と助手席を隔てるフロアコンソールはしっかりとした幅がありました。後部座席から前シート部分をしっかりと見ることはできませんでしたが、このフロアコンソールは電動で前後に動かす事が可能です。後ろの座席に向けてUSB-Aポートがついているのは今の時代必須ですね。 加えてこのフロアコンソールを引き上げると他の車と同じく収納スペースが設けられているのですが、ARIYAが特徴的だったのは携帯電話の無線充電が可能なQiスペースが存在している事でした。これで運転をしている時は煩わしいケーブルなしで充電できます。

ボイスアシスタント

製品発表を見てこの部分を気にされている人は多いのではないでしょうか。ARIYAは常時インターネットに接続をされており、”Hey Nissan”の掛け声や”Alexa”の一声でそれぞれのアシスタントを呼び出す事ができます。今回デモをしていただけたのはAmazonのAlexaだけでNissan側ボイスアシスタントのお話は出てきませんでした。

“Alexa, プレイリスト ドライブ をかけて” で音楽の再生が始まります。そのほかにも自宅に設定しているスマートホーム家電を操作したり、天気を聞いたりする事ができます。ARIYAが発売される2021年には、世界中にいるAlexaユーザーが家でも使っている機能を色々と試して、運転中にできる事が上記以外にも多く報告されるでしょう。また、センターコンソールの画面でチラリと見えましたが、Alexaはダウンロードアプリのページに存在しているようでした。

ARドライビングサポート

運転手が常に注視するべきフロントグラスに、時速やナビゲーション用のシンボルが浮かび上がります。ダッシュボードのハンドル正面部分にこの機能用の滑らかな突起が存在していました。座席から見ることはできないのですが、その中にプロジェクタが搭載されていることでしょう。 この機能で浮かび上がる情報はとても淡く、後部座席中央の角度からは表示が何も見えませんでした。しかし運転席真後ろに座ると確かに、しっかりと数字が現実世界の景色の上に現れます。世界初搭載の機能ではないと記憶していますが、この目で見るのは初めてでしたので技術の進歩に感心してしまいました。

コンソール

なんとセンターコンソールと、ハンドル奥のインパネがつながっています。ARIYAはデュアルディスプレイのコントロールパネルを搭載しています。中央の画面に表示さた地図を日本指で運転席側にスワイプをして、マップをインパネに表示するデモをしていただけました。視線移動を極力少なくするための設計ですね。最近の車はかっこいいです。

走るだけが車ではない

車関係のニュースを見ている限り、Nissan ARIYAが最先端の技術をふんだんに搭載した最高峰のソフトウェア融合車だとは思いませんし、実際数分という時間を体験した段階では、私の想像の範囲内でした。けれどもエクステリアは洗礼されていて、インテリアで優雅な気分を味わうことができます。驚きは少なくとも、実際にARIYAに乗ると高揚感を味わう事ができました。

カーシェアでベーシックな車しか運転していない上でARIYAに乗ると、パーソナルモビリティは着実に進化をしていることを実感しました。移動技術であるアナログな車というハードウェアに、緊急自動ブレーキや駆動力の制御などの目に見えづらいコンピュータが搭載されて、そして今は車内体験を豊かに、そして安全にするためのソフトウェア的なソリューションが次々と実装されてきました。

自動運転の発達により運転する人間は少なくなるかもしれません。これから道路を走っている車は減るのかもしれません。けれども人々が自分の思うままに移動をしたいと願い続けるのであれば、自動車は存在し続けます。その車に乗っている人たちの体験を豊かさには、ソフトウェアが大きく寄与する事でしょう。 Nissan ARIYAが多くの人に受け入れられて、車移動の体験に対する世間の期待値が高くなって欲しいと思います。

Menu

Language selector